花粉症治療の注射薬、効果と副作用について!値段は?保険は利く?

鼻水、鼻づまり、目のかゆみに止まらないくしゃみと、花粉症の症状には様々ありますが、酷くなると集中力もなくなり、仕事や生活に支障をきたしますよね?

しかも去年までは大丈夫だったのに、今年急に花粉症になった!などと言った事もあり、自分もいつなるか?と他人事で済ませられない病気です。

「鼻アレルギー診断ガイドライン2016年版」によると、スギ花粉症の症状のある人は2008年に行った調査で26.5%と、1998年の調査から約10ポイントも増えているそうです。

本格的な花粉の時期になると、薬局などには花粉症への効果を謳ったマスクなどの対策グッズや治療効果を謳った薬が色々と並びます。

花粉に効果のある薬というと、以前は眠くなると言った副作用もありましたが、今では副作用もなく効果もより期待できるものとなっています。しかし薬となると毎日飲み続けなければならず、薬をきらしたり飲み忘れたりするとその日一日大変な事になります。しかも花粉の飛散時期は長いので、例え1回毎の薬の値段としては高くないとしても、保険の効かない市販薬を飲み続けるとなると、薬の値段もかなりの負担になります。

花粉症である事を忘れさせてくれるほど効果や持続性のある治療方法は、花粉症の方ならば誰もが望むはずです。そこでいま注目を集めているのが注射による治療方法となり、注射による花粉症の治療方法にはいくつかの種類があります。

そこで注射による治療というと病院に行く事になるので、治療が保険診療になるのか保険外診療になるのか?副作用があるのかないのか?病院に行ってから慌てる事のない様に、どの位の値段になるのかは知っておきたいものです。

果たして注射による花粉症の治療には、副作用の心配はいらないのでしょうか?
また保険診療となって値段の負担も少なくすむのでしょうか?

そこで今回は『花粉症治療の注射薬、効果と副作用について!値段は?保険は利く?』について紹介します。

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花粉症のメカニズム

花粉症がアレルギー性の病気だという事は皆さんご存知だと思います。

それでは注射による花粉症治療がどの様に花粉症に効くのか、先ず花粉症が起こるメカニズムについて知っておきましょう!

私たちの体の中には様々な異物が絶えず侵入して来ていて、身体はそれを受け入れるか排除するかを判断しています。

ここで体が異物を排除すると判断した場合、体内に「IgE抗体」と呼ばれる抗体がつくられ、目や鼻の粘膜にある肥満細胞という細胞と結びつき、異物はアレルゲンとみなされる事になります。

そこで再びアレルゲンが侵入すると肥満細胞からヒスタミンなどが分泌され、アレルゲンを体外に排出しようとするアレルギー反応(鼻水や鼻づまり、くしゃみや涙など)が起こります。

大きく分けて花粉症の治療には、このヒスタミンを抑える治療と異物をアレルゲンと判断しない様にする(免疫力を高める)方法とがあります。

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注射による花粉症の治療にはどの様なものがあるの?

花粉症の治療方法には、ヒスタミンを抑える方法と免疫力を高める方法があり、一言で注射による花粉症の治療といっても、治療の方針によって方法や使用する薬も違ってきます。

注射による花粉症の基本的な治療方法としては、

  • ステロイド注射
  • アレルゲン注射
  • ヒスタグロビン注射
  • ノイトロピン注射

などの治療方法があります。

これらの治療方法がどの様なものかというと…

  • ステロイド注射
    ステロイド剤は副腎皮質で分泌されているホルモン(副腎皮質ホルモン)を人工的に作り出したもので、ヒスタミンによって引き起こされる粘膜の炎症を抑え、免疫反応を低下させる働きがあります。アレルギーに効くとされる点眼薬、点鼻薬、塗り薬や内服薬など、多くの薬剤にも含まれていて効果は非常に強力です。
  • アレルゲン注射
    アレルギーを引き起こすアレルゲンの成分を、少しずつ何回にも分け注射する事で免疫力を高めて行く方法となります。花粉症の治療の中でも、症状を抑えたり改善したりするのではなく、完治させる事を目的とした治療方法で減感作療法とも呼ばれています。

    この減感作療法には、必ず通院しなければならない皮下免疫療法(注射による投与)以外にも、一度病院に行った後は自宅でできるため取り組みやすい、舌下に薬剤を投与する舌下免疫療法もあります。

  • ヒスタグロビン注射
    ヒスタミンと免疫グロブリンを合わせた薬の注射で、ヒスタミンによって引き起こされる粘膜の炎症を抑えるステロイド剤に対し、免疫グロブリンには炎症を引き起こすヒスタミンに結合してヒスタミンの作用を抑える働きがあります。同様に市販されている抗ヒスタミン薬もヒスタミンの作用を抑えるのですが、抗ヒスタミン薬の場合はヒスタミンが受容体に結合するのを防ぐ作用と、ヒスタミンの作用を抑える仕組みが違っています。従ってこの二つを併用する事で上乗せ効果が期待できます。

    アレルギー全般に効きますが、鼻水やくしゃみといった症状に効果があり、鼻づまりや目の症状には効果が弱いとされています。

  • ノイトロピン注射
    ヒスタグロビン注射がヒスタミンの作用を抑えるのに対し、ノイトロピンは鼻粘膜にあるヒスタミンの受容体の数を抑える働きがあります。たとえアレルゲンによってヒスタミンが増えても、増えたヒスタミンの受入先が少ないために、アレルギー症状を抑える事ができる訳です。

    他の注射と違ってノイトロピン注射は、毎日打つ事も打つ量を増やす事も可能です。

    ヒスタグロビン注射では効果が望めない、鼻づまりに効きます。

注射による花粉症の治療にはいくらぐらいかかるの?

花粉症の治療に注射を!という事になると、当然病院に行く事になるので保険が利くか?利かないか?どのくらい病院に通うのか?という事になります。保険が利けば治療費も安くなるし、たとえ安くても回数が多いのであれば通院も大変なので気になるところですね?

結論から言うと、どの注射による治療も保険診療で治療する事が可能です。
治療にかかる費用と通院にかかる日数は、それぞれ次の様になります。

  • ステロイド注射
    金額: 初回3,000円程度(初診料•他)
    通院回数:3週間毎に1回
    効き目:即効性があり翌日には効果があり、90%近い受診者に効果を示します。
  • アレルゲン注射
    金額:初診5,000~10,000円程度(初診料+採血•他)
    2回目以降は1回1,000円程度(再診料を含む)
    通院回数:花粉エキスを増やしながら1週間に1~2回、その後は1ヶ月に1回
    治療期間:一般的に2~3年、長い人で4~6年
    効き目:少なくとも2年以上の継続が必要ですが、80%の受診者が何かしら効果があったと答え、20%程度の人が完治しています。
  • ヒスタグロビン注射
    金額:初診1,500円程度(初診料•他)
    2回目以降は1回500円程度(再診料を含む)
    通院回数:1週間に1~2回
    効き目:3週間の継続で効果が期待でき、70%近くの受診者が効果を感じています。
  • ノイトロピン注射
    金額:金額:初診1,000円程度(初診料•他)
    2回目以降は1回500円以下(再診料を含む)
    通院回数:1週間に1~3回、毎日注射する事も可能
    効き目:60%程度の受診者に効果を示すものの、単独では弱くヒスタグロビン注射薬を一緒に打つ事もあります。

ここまでだと辛い花粉症を止めるには「どれも良いんじゃない!?」という事になると思いますが、当然デメリットもあり、デメリットには副作用もあるので注意が必要です。

花粉症を治療する注射にはどの様な副作用がある?

  • ステロイド注射
    ステロイド注射には様々な副作用があるとされています。主な副作用としては…

    • ○ 糖尿病誘発
    • ○ 易感染性・免疫力の低下により他の病気にかかりやすくなる
    • ○ 消化性潰瘍
    • ○ 動脈硬化
    • ○ 高脂血症
    • ○ 副腎不全(体がだるくなる)
    • ○ 高血圧
    • ○ 骨粗しょう症
    • ○ 生理不順・不妊症といった女性ホルモン異常
    • ○ 注射した場所の皮膚の萎縮

    などが挙げられます。またステロイド注射による皮膚の萎縮は腕に注射すると起きやすく皮膚が陥没してしまいますので、注射はお尻や腰に打つ事が多い様です。

  • アレルゲン注射
    基本的には副作用はないと言われているアレルゲン注射ですが、現在のところスギ花粉のみにしか効果がないなど、副作用ではないもののいくつかネガティブな要因があります。どの様なものかというと…

    • ○ 治療を行う医療機関が少ない
    • ○ 完治できるのは今のところスギ花粉症だけで他の花粉症には効かない
    • ○ 定期的な注射を2~3年、最長だと4~6年間続けるといった様に、効果が出るまでに相当な時間と手間がかかる。
    • ○ 中断すると効果がなくなりゼロからやり直す事になる。
    • ○ アレルゲンを注入するので、重篤なアレルギー症状を引き起こす可能性がある。

    アレルゲン注射は完治が目的の治療と、他の花粉症治療とは目的が違っています。そのため継続する根気と、症状が出ていない時に(花粉のシーズンが終わって症状が治まった後から)治療を開始する必要があります。

  • ヒスタグロビン注射
    ステロイド注射に比べ圧倒的に副作用が少ないとは言え、注射をしてはいけないケースがあります。どの様なケースかというと…

    • ○ 激しい喘息の症状がある場合
    • ○ 生理直前や生理中
    • ○ 妊娠中
    • ○ 目に症状がある人や鼻づまりの症状の人には効かない

    特に女性は3週間生理がこないという期間と花粉症の期間を調整する事が難しいので不向きと言えます。

  • ノイトロピン注射
    もともと腰痛や首痛に使用されていた薬なので、安全性には問題ないと言えます。
    同様に副作用もなく、毎日注射を打ったり打つ薬剤の量を倍に増やしたりしても問題ないほどです。
    反面、症状を抑えるために通院回数や注射の量を増やす事で、値段の負担が増えるというネガティブな面があります。

花粉症を治療する注射には保険の利かないものもあります!

ここまで紹介した「ステロイド注射、アレルゲン注射、ヒスタグロビン注射、ノイトロピン注射」などといった花粉症を治療する注射は保険診療となり、費用の大部分が保険により補助されます。

しかしゾレア(オマリズマブ)という注射の様に保険の利かないものもあります。

このゾレアという注射はもともと喘息用の薬で、重症喘息でもかなりの効果が期待できるものです。
実は喘息と花粉症は、アレルゲン物質の違いとアレルゲンによって引き起こされる炎症の箇所が、喉なのか、鼻や目なのかという違いだけで同じタイプのアレルギーなのです。従って喘息に非常に効果があるゾレアは、花粉症に対しても同様の効果があります。さらには一度注射すれば効果は2~4週間持続し、副作用らしい副作用もありません。

ゾレア注射の量は、体が異物を排除すると判断した時にできるIgE抗体の血中量と体重によって、1回あたり75~600mgの間で調整されます。

値段は非常に高くて、75mgで23,000円、150mgで45,000にもなります。この金額が全額負担となるのですからかなり無理があります。

ところがこのゾレア、全く保険が利かないという訳ではなく、喘息の場合には保険が利きます。そこで花粉症の症状に喘息の症状も起きていると保険適用となる場合もあり、3割負担であれば、7,000、15,000円となります。

まだ高いイメージがありますが、ステロイドと同様の効果で副作用がないという事であれば検討してみる価値はあると思います。特に花粉の時期に咳が止まらない様ならば考えてみてください。

以上となります。

花粉症治療の注射薬には幾つかの種類があり、効果と副作用を含めそれぞれに一長一短があると言えます。


完全に花粉症を治したいとか内服薬だけでは症状が治まらないなど、病院に行く前には自分の考えや症状を今一度再確認してから行く様にしましょう。

まとめ

花粉症治療の注射薬には、時間はかかるけど完治を目指せるアレルゲン注射や、副作用があるけど即効性のあるステロイド注射など様々なタイプがあります。

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副作用と聞くとなんだか不安になりますが、お医者さんによって処置、処方されるものなので、必要以上に不安がる事なく安心してお医者さんに相談してください。

また副作用を起こさない治療を受けるためには、自分の症状や他にどの様な病気があるか、あったかなどを、お医者さんに的確に伝える必要があり、同様にお医者さんの言う事をしっかり聞く事も必要なので参考にしてください。

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記事公開日:2017年4月6日
最終更新日:2017年4月11日

カテゴリー:日常 美容 自然

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